東京2020大会で注目のスポーツクライミング
人工壁をよじ登るスポーツクライミングは人気急上昇中で、全国に愛好家が60万人おり、オリンピックの追加競技に選ばれています。
日本は、2017年のワールドカップ国別ランキングでボルタリング1位、リード3位の強豪国であり、鳥取県内でもオリンピック選手の輩出をめざし、環境強化に力を入れており、県は強化整備・合宿・大会誘致の拠点づくりに本腰を入れています。
4種目の競技で構成
国際スポーツクライミング連盟(IFSC) が定めた「スポーツクライミング」の競技大会で行われる種目は、「リード」「ボルダリング」「スピード」の3つと、これら3種目を一人の選手が全てこなす「複合」の4種目です。
高度を競う
スポーツクライミング競技の中で最も古い歴史を持つのがリード種目です。
ロープで安全が確保された競技者が十数メートルの壁に設定されたコースを登り、その到達高度を競う競技です。
選手はロープの繋がったハーネスを装着し、途中の確保支点にロープをかけることで安全を確保しながら登り、最後の支点にロープをかけると完登と見なされます。
回数を競う
高さ5メートル以下の壁に設定された複数の課題(コース) を制限時間内にいくつ登れたかを競う競技です。
各コースの制限時間内であれば複数回トライできますが、少ない回数で登ることも重要な要素です。
選手は安全器具等を装着しませんが、地面には落下時の衝撃を吸収するマットが敷かれています。コースは定められたスタート位置から始めて、トップホールドを両手で触り安定した姿勢を取ると完登とみなされます。
速さを競う
いかにはやく駆け上がることができるか。スピードクライミングはそのためにトレーニングを積み重ね、コンマ数秒を競い合うスプリント競技です。
スピードクライミングは高さ15メートルの壁で、予めホールドの配置が周知されているコースをどれだけ早く登るかを競う種目です。選手はロープの繋がったハーネスを装着しますが、トップロープ(ロープが終了地点付近で予め支点確保されている)スタイルで行うため、途中の支点確保は必要ありません。
提供=(公社)日本山岳・スポーツクライミング協会